修理実績Repair record

「ロンジン」裏蓋ネジ修理

2022.11.30

電池交換で近くの時計店に持って言ったが
裏蓋のネジがサビて緩まないので
断れたと言う ロンジンをお預かりしました。

このロンジン 薄型で 6本もネジが有ります
しかも 1このネジが小さくて細い
肌に当たり汗にさらられる部分のネジを
このサイズにする事がまず 製造上の大きな問題と思います

力で回すと確実にネジが折れるので
まず ネジの回りのサビを 顕微鏡下で 針先で除去
ネジの横から浸透性の油を1.2滴注入
サビたネジに染み込むまで 1晩放置
翌朝 ゆっくり力を加えるも 全く回らない
コテで熱を加え 油の染み込み易くし
更に1日放置 翌日ゆっくり力を加えると
少しだけ 動く感覚が有る 顕微鏡下で緩める閉める緩める閉める
と繰り返す事 50回くらい 稼働範囲が徐々に多くなり
無地 取れましたら 折れなくて良かった

蓋を取ると 見事に錆びています

サビた裏蓋もネジも洗浄し電池を交換し
無事 再び時を刻んでくれるようになりました
良かったです。

ここ最近の夏の暑さは、 異常なので
裏蓋ネジの時計をお使いの方は、腕から外した後
ポケットのハンカチで時計に付いた汗を
拭ってあげて下さい このひと手間である程度は、
サビを防げると思います。